当方の秘蔵コレクションからの出品。
表題の如く、大変珍しい半鉄半銅のプルパ。

通常は上部に三面憤怒相の金剛薩を祀り、下部には三角錐を模した鋭い鋒を備えた造りになってますが、こちらのプルパは金剛薩の頭上に、珍しく馬頭観音様の印とされる馬頭が配されてます。
馬頭観音様は、馬が濁水を飲み尽くし，雑草を食い尽くすように，衆生の煩悩を断尽する尊とされて言われております。

こちらのプルパは細密な鋳造彫刻を施したのちに、古銅仕上げ、いわゆるエイジングの技法が施されてます。

先ずは、三面憤怒相の金剛薩。ご覧の通り恐ろしい憤怒の形相で、仏敵を調伏し魔を払い除けます。彫刻も繊細で重厚感に溢れて、耳飾りに至るまで丁寧に細工されてます。

その下、いわゆるプルパの持ち手になる所には、大変珍しいバジュラ金剛杵が配されてます。こちらも芯棒を残し透かし彫りの技法で作られてます。凄腕の匠の技量に感嘆しますね！

その下には細密に霊獣が彫られ、その口から蛇が吐き出されてます。蛇は脱皮を繰り返して成長するため、不老不死、長寿の印と捉えられ、また、ご存知でしょうが金運を司るともされてます。

銅製はそこまで！後の鋒は三角錐を模した全鉄製となっており、鍛造して不純物を取り除いてから、黒い錆止めを施してます。

鉄は遥か古代より、鍛え鍛えて不純物を排する工程に因み、純粋に魔を寄せ付けない神器として用いられて来ました。
重厚な黒色の鈍い光が降魔の雰囲気抜群！

また更に、このプルパの特徴として加える点は、こちらも大変珍しい、プルパの背中に背負った旛になります。
古絹生地を何枚も織り成し重ねて旛を手作りし、付随させてます。房をつけ真珠玉？をあしらった凝った作りになってます。元々、旛とは、寺院仏閣に旗めく飾り旗で、お寺などで良く見かけますね。
旛の吊るし糸の部分には、チベットの蜜蝋玉、金剛菩提樹、琥珀等が施される、こちらも他に類を見ない豪奢な作りになってます。

台座は銅製彫刻で、三角柱三面となっており、それぞれに髑髏の浮き彫りが施されてます。
通常、プルパ自体、真言密教における加持祈祷の際に僧侶が用いる他の用途として、地面に突き刺して結界を張る使い方もあります。要するに立てて用いる時には台座が必要となります。プルパ自体にかなりの重量が有りますので、支える台座もしっかりとした作りになってます。

このプルパはネパール製で、チベット密教寺院からの注文で一本一品手作りで製作納入されているそうです。チベットには非常に彫金技術に長けた匠の集団が存在しており、例えばシンギングボウルなどの銅製法具全般を、受注生産しているとの事です。
因みに、こちらのプルパ一本の製作に、その技術集団で、約１ヶ月以上は要するとの話を聞きました。

プルパ自体の長さは約32cm、重量約960g、まさに大業物。

大変長文となりましたが、この説明文を以ても説明しきれないほどの、魅力が有ります。

最後に自己紹介必要でお願いします。






長くなりましたが、最後に自己紹介文を必ず読んで頂きたい。
お取引の需要事項が書いてあります。

（2024年 2月 6日 21時 37分 追加）
因みに、日本では迦楼羅！十二神将像として、祀られてます。

（2024年 2月 6日 21時 41分 追加）
台座を含めると高さ31cm。重厚な存在感。
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持ち手のバジュラのみ、金銅色に輝いてます。持ち手ですから。他の銅細工は、そのままの古銅仕上げの渋い色合を残してます。